近年、金利の上昇により、不動産投資ローンや事業用ローンの返済額が増えたというオーナー様もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に変動金利で借入れをしている場合、
「毎月の返済額が増えて収支が悪くなってきた」
「管理費や修繕費も上がっているので、そろそろ賃料を見直したい」
と考えるのは自然なことです。
では、金利が上がったことを理由に、入居中の店舗や事務所の賃料を値上げすることはできるのでしょうか。
金利が上がったからといって、すぐに賃料を上げられるわけではありません
まず注意したいのは、オーナー様のローン金利が上昇したからといって、その分をそのままテナントの賃料へ上乗せできるわけではないという点です。
事業用物件であっても、賃貸借契約の内容や借地借家法などを踏まえて判断する必要があります。
賃料改定を検討する際には、金利上昇だけではなく、周辺の賃料相場や固定資産税などの負担、経済事情の変化なども含めて考えることが重要です。
どのような場合に賃料の増額を検討できる?
借地借家法第32条では、土地・建物に対する税金などの負担の増減、土地・建物価格やその他の経済事情の変動、近隣の同種物件と比較して賃料が不相当となった場合などに、賃料の増減を請求できる旨が定められています。
そのため、
「10年以上賃料を変更していない」
「周辺のテナント賃料が上昇している」
「固定資産税や維持管理コストが上昇している」
「現在の賃料が周辺相場と比較して明らかに低い」
といった場合には、賃料改定を検討する材料になります。
大切なのは、「オーナー側の負担が増えたから」という理由だけではなく、現在の賃料が適正なのかを客観的に確認することです。
まずは周辺の賃料相場を確認しましょう
賃料を上げたいと考えたときに、まず確認したいのが周辺相場です。
例えば、現在坪単価10,000円で貸している店舗について、同じエリア・同程度の築年数や立地条件の物件が坪単価13,000円前後で募集されているのであれば、賃料を見直す一つの材料になります。
一方で、周辺相場とすでに同程度、あるいは現在の賃料のほうが高い場合には、値上げ交渉が難しくなることも考えられます。
単純に「近所の物件はいくらか」だけではなく、駅からの距離・階数・面積・築年数・視認性・業種・設備などを踏まえて比較することがポイントです。
値上げすることで退去されるリスクも考える
賃料を上げれば、当然ながらオーナー様の収入は増えます。
ただし、事業用物件の場合には、値上げをきっかけにテナントが移転を検討する可能性もあります。
例えば月額賃料を2万円上げても、その結果テナントが退去し、次の入居者が決まるまで半年間空室になってしまえば、結果的に収入が減ってしまうこともあります。
さらに、原状回復や募集、新しいテナントを迎えるための工事、フリーレントなどが必要になるケースもあります。
そのため、「いくらまで上げられるか」だけではなく、「現在のテナントに長く入居してもらうこと」とのバランスも非常に重要です。
更新時期は賃料を見直す一つのタイミング
賃料改定を検討するのであれば、契約更新のタイミングに合わせて相談する方法もあります。
もちろん、更新だからといって一方的に賃料を変更できるわけではありません。
しかし、更新時期に現在の周辺相場や物件の状況を確認し、今後の契約条件についてテナントと話し合うことで、双方が納得できる条件を探りやすくなります。
いきなり大幅な値上げを提示するのではなく、根拠となる資料を用意したうえで丁寧に相談することが大切です。
空室になったタイミングで賃料を見直す方法も
現在のテナントとの関係を考えて賃料を上げにくい場合には、退去後の新規募集時に賃料を見直すという選択肢もあります。
新規募集であれば、その時点の市場相場を踏まえて募集条件を設定できます。
長期間同じ賃料で貸している物件の場合、以前の募集条件のまま次の募集を始めるのではなく、現在の市場に合った賃料を改めて査定することをおすすめします。
賃料を上げる前に「今の適正賃料」を調べてみませんか?
金利や物価、修繕費などが上昇する中、物件の収支を見直すことは大切です。
しかし、テナント賃料の値上げについては、オーナー様側の事情だけで決めるのではなく、周辺相場や現在の契約内容、テナントとの関係などを総合的に考える必要があります。
ビズプロパティ株式会社では、店舗・事務所・テナントビルなどの事業用不動産を中心に、賃貸管理・テナント募集を行っております。
「長年賃料を変更していないけれど、今の相場はいくらくらい?」
「更新を機に賃料を見直したい」
「値上げした場合、テナント募集にどの程度影響する?」
といったご相談も承っております。
世田谷区・杉並区・武蔵野市・三鷹市・調布市など、東京西部の事業用物件の賃料査定・管理についても、お気軽にビズプロパティまでご相談ください。
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